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日中戦争(昭和15/1940)
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作詞 野村俊夫
作曲 古関祐而

あああの顔であの声で 
手柄頼むと妻や子が 
千切れる程に振った旗 
遠い雲間にまた浮かぶ

ああ堂々の輸送船 
さらば祖国よ栄えあれ 
遥かに拝む宮城の 
空に誓ったこの決意

ああ軍服も髭面も 
泥に塗れて何百里 
苦労を馬と分け合って 
遂げた戦闘も幾度か

ああ大君の御為に 
死ぬは兵士の本分と 
笑った戦友の戦帽に 
残る恨みの弾丸の跡

ああ傷付いたこの馬と 
飲まず食わずの日も三日 
捧げた生命これ迄と 
月の光で走り書き

あああの山もこの川も 
赤い忠義の血が滲む 
故国まで届け暁に 
挙げる興亜のこの凱歌
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作詞 西條八十
作曲 万城目正

主は召されて皇国の勇士
私ゃ銃後の花嫁御寮
主の形見の可愛い黒馬に
秣刈りましょ飼葉も煮ましょ

忘れられよか去年の春を
黒馬に揺られて初里帰り
主に手綱を取られて越えた
峠三里はただ夢の中

雨の露営へ弾薬積んで
朱に染まって来た馬見たら
皆泣いたと戦地の便り
黒馬も早よなれ名誉の馬に

お舅様さえ元気でござる
何で辛かろ銃後の嫁は
黒馬を大事にきりりと襷
主の手柄をただ待つばかり
作詞 光元篤之介
作曲 松田洋平

この陽この空この光
亜細亜は明ける厳かに
燃える希望の一億が
傷痍の勇士背に負って
今踏み締める第一歩
使命に挙る進軍だ

その血その肉その命
国に捧げた忠魂に
尽きぬ感謝の一億が
誉れの遺族守り立てて
今足音も高々と
理想貫く進軍だ

あの子あの父あの夫
皇国の楯と征きに征く
奮う銃後の一億が
つわものの家助けつつ
今前線に呼応して
声も轟く進軍だ

我が身我が意気我が力
心一つに合わせつつ
固い覚悟の一億が
帰還の勇士先立てて
今大陸に大洋に
国を挙げての進軍だ
作詞 岡本 一平
作曲 飯田 信夫

とんとんとんからりと隣組
格子を開ければ顔馴染み
回して頂戴回覧板
知らせられたり知らせたり

とんとんとんからりと隣組
あれこれ面倒味噌醤油
ご飯の炊き方垣根越し
教えられたり教えたり

とんとんとんからりと隣組
地震や雷火事泥棒
互いに役立つ用心棒
助けられたり助けたり

とんとんとんからりと隣組
何軒あろうと一所帯
心は一つの屋根の月
纏められたり纏めたり
作詞 佐藤惣之助
作曲 山田耕筰

燃ゆる大空気流だ雲だ
挙がるぞ翔るぞ迅風のごとく
爆音正しく高度を持して
輝く翼よ光華と勢え
航空日本空行く我等

機翼どよもす嵐だ雨だ
燦くプロペラ真っ先駆けて
皇国に捧ぐる雄々しき命
無敵の翼よ溌溂挙れ
闘志は尽きぬ精鋭我等

地上遥かに南だ北だ
攻めるも守るも縦横無尽
戦闘爆撃第一線に
降魔の翼よ電波と奮え
東亜の空を制する我等

空を拓かん希望だ道だ
七つの海原大陸衝いて
文化を進むる意気高らかに
金鵄の翼よ世界を凌げ
国威を担う若人我等
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