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日中戦争(昭和15/1940)
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作詞 松村又一
作曲 中国曲

流離いのクーニャンよ
今日もまたああ
涙の胡弓かき抱き
思い出のあの人
訪ねてか旅行く

暮れて行く街の角
佇みてああ
耳輪も哀しクーニャンよ
懐かしのあの人
慕いてか旅行く

その胸のパレホさえ
色褪せてああ
昨日は東今日は西
忘られぬあの人
求めてか旅行く

故郷の空眺めた
ただ一人ああ
歌うは夢の子守唄
懐かしのあの人
訪ねてか旅行く
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作詞 門田ゆたか
作曲 杉山長谷夫

支那のランプよその昔
どこの館でどんな娘が
夜毎灯影に泣いたのか
笠に涙の跡がある

支那のランプよその昔
若い二人に燃えていた
恋の炎も消えたのか
火屋も煤けて春が行く

支那のランプよ古ランプ
沈む夕陽に散り散りに
兄も弟も泣いているか
肌に冷たい風が吹く

支那のランプよその昔
夢に偲んで点す灯も
涙ぐむのか咽ぶのか
揺れる炎に泣けて来る
作詞 宮本吉次
作曲 鳴瀬純平

雪の塹壕に星が降る
遠い祖国の人々よ
心安かれ前線は
断じて俺等が引き受ける

乙女心に願掛けて
武運長久の紙詣で
真夜中に手を合わせ
髪も切りましょ供えましょ

馬も斃れる極寒の
肌が身を刺す氷点下
滾る血潮は火と燃えて
水も漏らさぬこの警備
作詞 秩父重剛
作曲 飯田景応

ここは大陸夕陽が沈む
霞む御空に二日月
銀の小櫛か引毛の眉か
影もか細い支那娘

支那のクーニャン哀れなものよ
風に嬲られ火に打たれ
若い命の夢さえ破れ
壁にもたれて忍び泣き

泣くなクーニャン住処は無いか
親は無いのか逸れたか
弱い君等をいじめる為に
戦する身の俺じゃない

隣同士の国ではないか
共に助けて暮らそうよ
憂さも辛さも過ぎたじゃないか
お聞き興亜の鐘が鳴る
作詞 島田磐也
作曲 鈴木哲夫

忘られぬ忘られぬ
忘れられない君ゆえに
胸に点す愛の灯よ
別れた後も思い出す
白く寂しき蘭の花

呼べばとて呼べばとて
呼べど帰らぬ若き日の
愛の小鳥を知るや君
愁いの影は無けれども
夢を支えし蘭の花

夢なれば夢なれば
夢と思えばなおさらに
秘めて祈るは君が幸
汚れを知らぬ涙こそ
清く輝く夜半の月
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