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日中戦争(昭和15/1940)
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作詞 坂口敦
作曲 三界稔

雨に打たれてアカシアの
花が零れる泥濘を
思い泥靴踏み締めて
進む緑の戦線よ

今日で十日も雨ばかり
いつになったら晴れるやら
馬も砲車も濡れ鼠
青い大空恋しいぞ

時化た乾パン齧りつつ
咽る水筒のラッパ飲み
君も吸えよと戦友が
くれた煙草も黴臭い

肩に食い込む背負嚢
揺すり上げてはまた進む
雨の広野の鉄兜
泥に塗れて黙々と
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作詞 久保田宵二
作曲 仁木他喜雄

月も凍るか北満の
旅の一夜の侘しさよ
燃えろペチカ燃えろよペチカ
燃えりゃほのぼの
胸に情けの灯が点る

雪のハイラル興安を
越えて広野の風が吹く
燃えろペチカ燃えろよペチカ
燃えりゃほのぼの
明日の楽しい夢が降る

枯れて悲しいアカシアよ
やがて芽が吹く花が吹く
燃えろペチカ燃えろよペチカ
燃えりゃほのぼの
空に緑の春が呼ぶ
作詞 南條歌美
作曲 山下五朗

夜の四馬路に降る雨は
海峡越えて去り行きし
君の便りが思い出か
灯火淡き窓に降る

街の並木に降りしきる
心に沁みる雨の音
君は戎衣を濡らしつつ
果て無き広野越えて行く

雨の戦線偲びつつ
胡弓を弾けば胸に湧く
熱き感謝のこの涙
四馬路は雨に更けて行く
作詞 西原武三
作曲 江口夜詩

暮れる港の上海に
紅いランタン水に映れば
なぜか故郷の夢恋し
ああ思い出の支那のランタンよ

星の降るよな街の角
甘い夜風に揺らぐ火影で
何を夢見る支那娘
ああ思い出の支那のランタンよ

夜霧は流れる四馬路に
窓は仄かに紅く灯点り
誰が弾くのか胡弓の音
ああ思い出の支那のランタンよ
作詞 西原武三
作曲 倉若晴生

俺は海の子島国育ち
ここは支那海ジャンクに乗って
波を枕の船乗り暮らし
明日の港はいずこやら

陸の灯りも恋しいものさ
ここは上海ジャンクに乗って
招くランタン別れを告げりゃ
空に微笑むお月様

船は帆任せ帆は風任せ
ここは揚子江ジャンクに乗って
歌は鼻唄気の向くままに
板子叩いて歌うのさ
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